離婚事件の交渉で…弁護士を1カ月業務停止処分 岡山弁護士会  - じょうばん法律事務所 弁護士のブログです。
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離婚事件の交渉で…弁護士を1カ月業務停止処分 岡山弁護士会 

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 岡山弁護士会は会員の38歳の男性弁護士を、1カ月の業務停止の懲戒処分にしたと発表しました。

 懲戒処分を受けたのは、岡山弁護士会に所属する柴田収弁護士(38)です。

 柴田弁護士は担当した2件の離婚事件で2015年と2016年、依頼者らとともに相手の不貞現場に行き、現場を押さえました。

 その後、岡山市のファミリーレストランで相手に対し、すぐに離婚に応じなければ法的手続きをとると告げ、その場で離婚届や離婚協議書などに署名押印させました。


 岡山弁護士会は相手に法律の知識がない中、交渉したのは公正さに欠けているとして、8月17日に業務停止1カ月の処分を言い渡しました。

(岡山弁護士会/安田寛 会長)
「市民の弁護士に対する信頼を傷つけるものであり極めて遺憾です。会員ひとりひとりに、更なる自覚を求めるべく努力を重ねて参ります」





弁護士は相手の法的知識のなさまでカバーしなきゃいけないの?

この案件では、妻側から着手金をもらって有利に離婚したい状況なのに、
交渉のテーブルで
「この慰謝料は相場より高いから拒んだ方が良い」
「強制ではありません」
とか、説明することが求められているんでしょうか。

相手だっていい年した大人なんだし、「よく考えたい。後で返事をする。」と言うことだってできたはず。
相手が弁護士に依頼するかどうかだってわからないんだし、そんなの待ってたら交渉だって進められない。

弁護士じゃない、単なる知り合いに頼んで交渉してれば、何の問題にもならなかったということですよね。
それじゃ弁護士に依頼する意味がないでしょう。

紛争の相手からの懲戒請求は、もっと厳格に判断するべきでしょう。
相手にとって嫌なことをするのが仕事なんだから。
最近話題になってますけど、懲戒制度は見直しの時期に来ていると思います。

相手に丁寧に接して、公正ばっかり気にしてたら依頼者から懲戒請求されると思うけどね。
その変の配慮はしてくれるんだろうか。
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コメント

非公開コメント

先生も同様の依頼があれば受けて下さると言うことですね。
頼もしいです。

Re: タイトルなし

> 先生も同様の依頼があれば受けて下さると言うことですね。
> 頼もしいです。

いえいえ。
こういう前例ができてしまったため、さすがにできませんよ。

過去記事におじゃまします。
このニュースに関するど素人のざっくりとした印象としては、世界チャンピオンのプロボクサーがリング以外で素人のヒョロヒョロ男性をボコボコにしたというイメージ。プロがリング以外で、抜き打ち的に思考も体力も落ちてる素人を殴ったらそれはプロボクサーじゃなく、パンチドランカーだと誤解されてしまわないかなと。だから、私は公平さに欠けるものとしてという言葉にしっくりときました。
信頼を傷つけるという下りは、法曹界全体の品位・品性が疑われてしまう事への懸念と解釈したのですが、相手への配慮や法律知識の有無よりもやり方の問題だったのかなと感じつつ、弁護士さんが依頼者の為にここまでするの!?と驚きました。弁護士さんからのご提案だったとしても、私でしたらこんな事までやっていただく訳にはいかないと思いますが、やっていただける場合もある事にびっくりです。

Re: タイトルなし

貴重なご意見ありがとうございます。こういうコメントは本当に参考になります。

私としては、依頼者から何十万円を払ってもらい「慰謝料をとってきてください」と依頼されるわけです。相当な期待、信頼をされているものだと思っています。となると、高額の慰謝料を得るためには、あらゆる手段を検討する(もちろん適法なものに限ります。)ことは弁護士として当然なのではないかという感覚があります。

コメント主さんの例えでいうと、ヒョロヒョロの男性は怖がりながらも「自分も代わりのボクサーを連れてきたい」と言えたでしょうし、最終的に試合することには同意しています。
それに強いものが勝つのは、ある意味当然ですよね。そのためにお金を払ったんですから。

弁護士にお金を払ったのに、相手が弱いから待ってあげるというところに違和感があります。

反対意見は出てきてしまいますが、コメントいただいたように方法として強引すぎたんでしょうね。せめて数日考えさせるとか、待ち合わせしてから話し合うとか。

これはあくまで想像ですが、似たような手段を使って高額慰謝料を実際に得ている方は結構いると思いますよ。

ど素人の個人的見解にも真摯に向き合って下さり、ありがとうございます。

確かに弁護士さんのお立場からすると、依頼者の利益が優先な訳ですから、相手が弱いからといって手加減してあげる必要ないですよね。
私自身も強いものが勝つのが当然という考えで、自身の職務を遂行する、依頼者の為に最善を尽くすというお考えに同意見ですし、鬼沢先生のおっしゃる通り相手もすぐに同意せずに「自分も代わりのボクサーを」と、交渉も出来たとも思います。

以下、第三者的な観点からの私の主観です。
ただ、それをきちんと言えるのは鬼沢先生のように知性や教養がある聡明な方であり、この不貞行為を犯した相手は理性を保てず欲に流され、不貞現場を配偶者に抑えられてしまうという非常にお粗末な結果を招く決して賢いとは言えないような方は、弁護士さんという存在や弁護士さんの発するワード、状況にビビって弁護士さんの言われるがままになるだろうなと。辛辣ではありますが、もともと知性に乏しい人なのだろうという印象です。
鬼沢先生がおっしゃるように、弁護士さんの対応として抜き打ちではなく、せめて待ち合わせをする事がスマートだったように私も思いました。

論点がズレますが、私が違和感を覚えたのは依頼者側です。不貞現場を抑える為にそこに弁護士さんを連れて行くという下品な行為が出来る神経。(下品という印象はあくまで依頼者に対してです)
小学生同士がケンカをして、仕返しや腹いせをする為に、近所の大学生のお兄さんを連れて行きカツアゲするのと同じように、私の理想論かもしれませんが、いくら裏切られたとは言え依頼者側に卑怯さを感じ、感情に任せて裏切られた時のやり方に手段を選ばないあたり、似た者夫婦だったのかなと。

依頼者にとって本来の目的は高額慰謝料請求ではなく、それは傷ついた気持ちを納得させる為の手段のひとつに過ぎず、一時の負の感情に流されて手段を目的としてしまったら、解決後に余計に辛くならないかなと疑問に思います。

一概には言えませんが、依頼者の弁護士さんへの相当な信頼や期待は、その奥に隠された執着心・嫉妬心・依存心という美しくない心が少なからずベースにあり、ご自身の責務に誠実で真面目なこの弁護士さんが巻き込まれてしまった結果なのかなと感じました。
そこを上手くコントロールする事も必要(本当は違うのに世間からパンチドランカーと勘違いされない為も含む)という判断での処分なのかなと、ど素人の推測でした。

余談ですが、依頼者のこの美しくない心は、納得出来ない判決の怒りの矛先が裁判官ではなく、弁護士さんに向けられやすい一因かとも私は思います。

つい熱くなり、コメント欄に長文で個人的見解を大変失礼いたしました。お付き合いいただきまして、ありがとうございました。